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両漢館珍品

石熊

石熊、東漢時代、成都611所漢墓より出土

高さ40㎝、長さ31㎝、横25㎝

石熊はしゃがむように座り、後足は地面につき、左爪は膝の上に置き、右爪は頭の後ろに添えられている。肩の上に穴の開いた丸い石版を担ぎ、頭部が前に出て、目は大きく開かれ、牙が口からはみ出て、短い舌も見られる。まさに今にも吼えそうな姿である。耳と口の分部には赤く塗られた後が残り、お腹周りには環状のへそがある。古代においては、熊は魔よけとして祭られており、漢の墓にしばし確認されている。出土される石造の多くは何か重い物を持ち、或いは臨戦する様子が描かれている。


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